2023/08/07 10:14

これからASVのエーミングを行う場合、どんな機材を導入すればよいか?

ここでは基本的なポイントを解説していきます。

※「先進安全自動車(ASVAdvanced Safety Vehicle)」は、先進技術を利用してドライバーの安全運転を支援するシステムを搭載した自動車です。 例:衝突被害軽減ブレーキ、ペダル踏み間違い時加速抑制装置(誤発進抑制制御機能)など

 

絶対に確認するべきポイント

① カメラ?ミリ波?ソナー?どのASVエーミングができる機材なのか?

② ターゲット設置位置を出すだけ?ひとつの機材で完結するのか?

③ 保管場所はあるか?機材の大きさ

 

①カメラのエーミング?ミリ波のエーミング?ソナーのエーミング?どのエーミングができる機材なのか

ASVのエーミングツール(機材)はいろいろ出ているが、カメラエーミングしか対応していない機材も多く存在します。

しかし、整備工場によってはカメラエーミングよりもミリ波エーミングやソナーエーミングを行うことのほうが多いと思います。

例えば、クルマによってはフロントバンパーを取り外したらミリ波エーミングやソナーエーミングを行わなければなりません。

カメラエーミングしか対応していない機材だとこんな時に役にたちません。

逆に、ガラス交換が多いならばカメラエーミングに対応している機材が活躍するでしょう。(ASV搭載車のほとんどはフロントガラスを交換したらカメラエーミングを行わなければならない)

どんな作業が多いのかを考え、機材選定することも重要です。

 

②ターゲット設置位置を出すだけ?ひとつの機材で完結するのか

見た目にも何か凄そうと感じるレーザー墨出し器やレーザーが出る機材。

エーミング作業にて今では普通となっているレーザー墨出し器の活用ですが、ここでも注意点があります。

ある機材メーカーさんのデモを受けた際の話です。

メーカー「レーザーで簡単に車両中心線を引くことができるため、水糸を床に張る必要もないですよ」

メーカー「このようにターゲットをどこに設置すればよいかもレーザー光で簡単にわかります」

メーカー「あとはここにターゲットを設置すれば完了です」

私「なるほど。けっこう簡単かもしれませんね。で、コレはいくらくらいするんですか?」

メーカー「○○万円です」

私「それなりの金額ですね~」

私「あれ?ターゲットは?どこにあるんですか?」

メーカー「ありますよ。別売りですが」

私「??・・ ということは、ターゲット設置位置をレーザーで出すだけで○○万円?」

メーカー「そういうことになります」

私「ちなみにターゲットはいくら?」

メーカー「○○万円です」

私「ということは両方そろえると・・・○○万円!」 ※ウン十万円!(100万円に届きそうな金額)

ひとつの機材で完結するのか、いくつも機材を揃えないと作業が完結しないのか、よく確認することが大切です。

ちなみに、このメーカーさんの機材は、これだけ高いのにASVカメラエーミングしかできない機材でした。

 

③保管場所はあるか?機材の大きさ

おすすめされるがままに機材を購入したが・・・・保管する場所が無い!どこに置こうか?

エーミングの機材はとにかく大きいものが多く保管場所に困ります。

また、大きい機材は納入時も大変です。ある機材メーカーさんの製品は、大きく重いのでユニック(クレーン付きトラック)で納品されます。木製パレットに乗っているので降ろすだけでも大変だし、降ろしたあとも移動させるだけで本当に大変です。

色々な機材がありますが、収納時はコンパクトになる機材もありますので、機材の性能・価格だけでなく大きさも確認しましょう。

また、コンパクトになる機材だけど、強度に不安があるという機材もあるので、つくりがしっかりしているかも重要です。

 

ここまで選び方のポイントを書きました。

 

あとはやっぱり価格だと思います。

エーミングの機材はどうしても高価であるため、

「この価格でこれだけの性能、内容ならOK

という機材を選択するのが良いかと思います。